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薬師寺は奈良県の西ノ京と呼ばれる地域にあります。
東大寺や興福寺等に比べて、平城京の中でも西の方にあるということで「西ノ京」という名前がついたといわれています。
西ノ京にある薬師寺は多くの観光客が訪れる場所ですが、東大寺や興福寺のあたりよりも落ち着いた雰囲気に包まれています。
今回は、そんな西ノ京にある薬師寺についてご紹介します。
薬師寺について
薬師寺は、680年から、天武天皇が皇后の病気回復を願って藤原京のある今の橿原市(かしはらし)に建立が始められました。
しかし、その完成を待たずして天武天皇は亡くなってしまいます。
そして、その意思を継いだ皇后、のちの持統天皇によって、688年に藤原京で完成されたとされています。
その後、都が平城京に移ったのに伴って、今の西ノ京の地に移されています。
病気回復を願うお寺ということで、ご本尊は薬師如来様です。
薬師寺は火災に遭い、現在の薬師寺にある建造物の中で奈良時代から残っているものは、東塔(とうとう)だけとなっています。
薬師寺の見どころ
薬師寺の見どころをご紹介します!
東塔(とうとう)
薬師寺で最も有名な建造物といえば、奈良時代から残る国宝の東塔です。
実際は三重塔なのですが、控えめな庇(ひさし)のようなものがあって、六層に見えるような気もします。
そのシルエットが非常に優雅でリズミカルな姿をしていて、
明治時代に来日したアメリカ人のフェノロサという東洋美術の研究家は、東塔を見て「凍れる音楽」という表現をして称賛したといわれています。
塔の上には水煙(すいえん)と呼ばれる金属製の彫刻が施された飾りがあり、空に向かっていくかのような姿はまさに「凍れる音楽」という感じがします。
ちなみに西塔は1981年に再建されたもので、東塔とは違う輝きを見せています。
薬師三尊像
薬師寺の御本尊の薬師如来坐像は、その両脇に控える、向かって左の月光菩薩立像、右の日光立像とともに国宝に指定されているものです。
火災の影響もあり今は黒光りしていますが、その昔は金色に輝いていたそうですよ。
薬師寺の薬師坐像は、日本一とも評される美貌の持つ主で、「とろけるような美しさ」と表現されたりもしました。
この薬師座像がふっくらとした姿をしているのに対して、両脇の菩薩立像は細見のスラっとした立ち姿をしています。
仏足石・仏足跡歌碑
薬師寺の大講堂には、仏足石、仏足跡歌碑というものがあり、どちらも国宝に指定されているものです。
仏足石とは、仏様すなわちお釈迦様の足跡を刻んだ石のことで、仏像を拝む習慣のなかった時代は、仏足石でお釈迦様の存在を感じていたようです。
そして、仏足跡歌碑は仏足に対する礼賛の歌が刻まれているものです。
薬師寺にある仏足石は753年に造られた日本最古のものといわれています。
お釈迦様が初めて説法をされている聖地にあるものなどで作られたものらしいので、まさにオリジナルに近いものといえる気がしますね。
薬師寺では写経体験ができます
ここ薬師寺には「お写経道場」があって、年中無休で申し込みもなしで体験することができます。
毛筆か鉛筆が選べて、お手本の上に紙を重ねて上からなぞるものなので気軽にチャレンジできます。
気になる方は、薬師寺の公式サイトで詳細を確認してみてくださいね!
薬師寺へのアクセスと見学所要時間の目安
薬師寺は近鉄西ノ京駅から徒歩1分という、大変便利なところにあります。
また、すぐ近くには同じく世界遺産の唐招提寺もあるので、セットで回ることもできます。
薬師寺の敷地はそれほど広大というわけではないので、1時間程度で見学できます。
写経体験をする場合には、2時間ぐらいはみておいたほうが安心です。
まとめ
薬師三尊像に、日本最古の仏足石に、写経体験にと薬師寺は魅力あふれるお寺です。
奈良観光の際は、ぜひ立ち寄ってみてください!